ここ最近「なんちゃらWi-Fi」というサービスが乱立しています。2016年のフジWi-Fiを筆頭にモナWi-Fi、ギガWi-Fi、クラウドWi-FiなどあらゆるWi-Fiサービスが登場しています。本日は「Wi-Fi」にまつわる基本的な名称説明を解説させていただきます。少しWi-Fiサービスが好きになれるかもしれません。
【初心者向け】モバイルWi-FiとポケットWi-FiとクラウドWi-Fiの違いとは
まずは「モバイルWi-Fi」と「ポケットWi-Fi」と「クラウドWi-Fi」について説明していきます。
モバイルWi-Fiとは
インターネット回線には大きく2つの種類があります。1つ目が固定回線。そして2つ目がモバイル回線。固定回線は、宅内工事でADSLや光回線を引き込む、“場所が固定される回線”を言います。
そしてモバイル回線。モバイル回線はその名の通り持ち運びができるインターネット回線。小さな端末の電源を入れるだけでインターネットに接続可。工事は一切不要です。
固定回線は「自宅へ直接回線を引き込む」ので高速な通信ができます。特に光回線であれば自宅に光ファイバーと呼ばれる特殊な線を引き込むため高速なインターネット環境を構築できる確率が上がります。
※固定回線の通信速度もお住いの場所や近隣の利用環境、無線ルーターの導入有無などで大きく変わります
モバイル回線は「モバイルWi-Fi」と呼ばれる端末をレンタルするだけでインターネット通信ができます。高速を売りにしているサービスも多々ありますが、基本的にはレンタル(または購入)する端末と場所よって速度が決まってきます。固定回線とモバイル回線はどちらが優れているという話でもありません。
固定回線とモバイル回線の主な違いは、自宅に工事してインターネット回線を契約するか、モバイルWi-Fi端末をレンタル(または購入)してインターネット回線を契約するかの違いです。
人によっては自宅に固定回線、移動用にモバイル回線(モバイルWi-Fi)の両方を持つ方もいます。固定回線のみ契約しているという方も多いです。また、私のように『モバイル回線(モバイルWi-Fi)』だけを契約してモバイル回線兼自宅用の固定回線として1つを使いまわしている方もいます。
ポケットWi-Fiとは
ポケットWi-Fiは「モバイルWi-Fi」を指します。つまりポケットWi-Fiは「モバイル回線」のことです。
ポケットに入る便利なモバイル回線として「ポケットWi-Fi」と呼ばれています。モバイルWi-Fiも同じ意味で使われているのでポケットWi-FiとモバイルWi-Fiは同意語と覚えておきましょう。
ちなみにポケットWi-Fiを提供しているサービスはたくさんあります。
有名どころはWimax系。ブロードWiMAXや、GMOとくとくBB(WiMAX)、UQ WimaxなどポケットWi-Fiを通して「Wimax系のインターネット回線」を提供しているサービスがいくつかあります。
さらにWimax回線以外にも「ソフトバンク回線を使ったモバイルWi-Fi」があります。また最近ではソフトバンク回線だけでなく、3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の回線を自動で切り替えながら接続する『クラウドSIM』という技術を用いた新たな「ポケットWi-Fi」まで登場しました。
簡単に言えばポケットWi-Fiはモバイルルーターと呼ばれる「移動型のWi-Fiルーター」です。ルーターと聞くとなんだかむずかしそうな気もしますが、仕組みほぼスマホと同じです。ルーターと呼ばれる入れ物に『通信専用のSIM』を挿してレンタルしているのが「モバイルWi-Fi」ということです。
液晶が付いているポケットWi-Fiなどはもう見た目もほぼスマホに近くなってきています。スマホほど色々な機能はついていませんが「端末にSIMを挿すと使える」という点はまったく同じ仕組みです。
クラウドWi-Fiとは
ここ最近の主流はクラウドWi-Fiです。2016年にモバイルWi-Fiのレンタルを開始した「フジWi-Fi」では304ZTと呼ばれるWi-Fiルーターをレンタルしていました。304ZTはクラウドSIMではなく通常のSIMを挿してレンタルするタイプです。通常SIMなのでもし通信上限に達すると端末の交換が必要でした。
そこでクラウドSIMという「物理SIMを使わないタイプ」が登場しました。SIMはクラウド上で管理されているため「もし通信上限がきても端末の交換をする必要がない」というのが最大の強みです。
クラウドSIMとして有名なのが「U2S」という端末です。U2Sという端末は「めっちゃWi-Fi」を筆頭にあらゆるクラウド系Wi-Fiで提供されています。現在クラウドSIMを採用したサービスの8割はU2Sです。
左側がH1(ゼウスWi-Fi)です。右側がU2S(めっちゃWi-Fi)です。現時点では「H1」はゼウスWi-Fiでしか扱っていません。ゼウスWi-Fiを立ち上げる際に端末の開発から行なったとのこと。一方でU2Sはいろいろなサービス(THE Wifi/めっちゃWi-Fi/クラウドWi-Fi)などでも使われている共通の端末。
ゼウスWi-FiのH1も、各社が扱うU2Sも両方ともクラウドSIMを用いたWi-Fi(クラウドWi-Fi)です。
注意点としては「クラウドWi-Fi」という名称のサービスがあるため、文章で「クラウドWi-Fi」と書くとサービス名称を指しているのか、クラウドSIMのWi-Fi(仕組み)を言っているのかわからないところ。
一般的には「クラウド」という単語自体が「オンライン上の領域」を意味する言葉なので、クラウドWi-Fiという字面は『クラウドSIMを用いたWi-Fiサービス全般』を指すことになります。
先述した通り、サービス名で「クラウドWi-Fi」と名乗っているWi-Fi提供サービスもあって、クラウドSIMを搭載したWi-Fiサービスとしても大人気です。昨今「クラウド」という技術は常に注目されているキーワードなのでサービス名称にしてしまうあたりかなり秀逸なマーケティング戦略です。
まとめ
本日はモバイルWi-FiとポケットWi-FiとクラウドWi-Fiの違いについて解説いたしました。ざっとおさらいをすると前提としてインターネット回線には「固定回線」と「モバイル回線」の2種類があります。
モバイルWi-Fiは「モバイル回線」。そしてモバイルWi-FiはポケットWi-Fiと同意語です。そしてクラウドWi-FiはクラウドSIMを用いてモバイルWi-Fiを提供するサービスを指します。モバイルWi-Fiには「クラウドSIM」と「通常(物理)SIM」の2種類の回線種類があります。そしてクラウドWi-Fiに限ってはサービス名称としてWi-Fiを提供している「クラウドWi-Fi」というサービスがあります。
そして「モバイルWi-Fi」には大きく3つの回線パターンがあります。
1. WiMAX回線を取り扱っているWiMAX系
2. ソフトバンク回線のみを扱う通常SIM系
3. ドコモ/au/ソフトバンクを扱うクラウドSIM系
上記では触れていませんが、ドコモ回線のみを取り扱う通常SIMも当然あります。ただ、ドコモやauは価格帯がどうしても高くなるためソフトバンク回線を扱ったモバイルWi-Fiが人気となっています。
また「3」のクラウドSIMは「ドコモ/au/ソフトバンク」に繋がる仕組みではありながら、8割以上はソフトバンク回線を掴むので、電波の強さ(または低価格を実現する企業努力)が見え隠れしますね。モバイルWi-Fiと言っても本当にたくさんのサービスがあるのでぜひ一度お調べくださいませ。
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